教育文化交流センター教育相談室
教育文化交流センター教育相談室
教育相談室では、主にニューヨーク周辺地域で暮らす幼児から高校生までの日本人、または日本語を話す子どもたちと保護者を対象に教育相談を行っています。児童心理や日米の教育制度に通じた2名の専門家が相談を担当し、電話相談、面接相談、訪問相談の形式で対応しています。
主な相談内容
面接相談
- 発達・発育の遅れ(学習障害、言葉の遅れ、ADHD、自閉症等)
- 学校での問題(不登校、いじめ、友達関係等)
- 家庭内での問題(しつけ、反抗、非行等)
- 心のケア(異文化不適応、ストレス、不安感等)
電話相談
- アメリカ、日本の教育制度・事情について
- アメリカの特殊教育事情について(査定の手続き・内容について、現地校での各種特別支援サービスについて等)
オンラインでの面接相談も可能で、料金は対面の面接相談と同じ料金です。
また、電話相談とEメールによる相談は原則無料です。
面接相談について
継続した面接相談が必要な場合には大きく分けて、二つの種類があります。 一つには、発達・発育において何らかの遅れやつまづきがある場合(ADHD、学習障害、自閉症、言葉の遅れなど)、あるいは情緒的に問題があり(うつ病、不安障害など)、長く継続して介入・治療が必要な場合です。もう一つは、異文化・現地校不適応、あるいは、何か特定の出来事(ストレッサー)が原因で、一時的に家庭や学校で問題が見られる場合です。これら両方が原因である場合も少なくありません。どの場合でも、まず、初回面接において、問題となっている言動・行動の原因について、詳しく情報を収集します。その上で、どういう形式で相談を行うのかを決定します。
子どもに問題がある場合に、その原因及び対処法は、ほとんどの場合、いくつも存在します。例えば不登校になる原因として、いじめ、学習上の問題、親・教師への反抗、発達上の問題、うつ病による無力感、親との分離不安によるもの等、さまざまな可能性があります。初回面接では、どのような事が原因となってその問題が起こるに至ったのか、詳しく情報を収集します。原因がわかれば、自然と対処法が決まります。個人あるいはグループ面接を主にするのか、また保護者との補足面接や家族面接を主に行うのか、またはこれらのものを同時に行うのか、子どもの抱えている問題や性格、家族の関係や事情に最も適した相談形態を見つけることが重要です。ほとんどの場合(特に不登校の場合)、教師や学校・幼稚園と相談員との連携が必要となります。教育相談室では、このようなアプローチを用いて、一人一人の子どものニーズにあった相談が出来るよう心がけています。面接相談には、子どもを対象に行うもの、保護者を対象に行うもの、子どもと保護者両方、また必要であれば、 きょうだいも交え、家族全体を対象に行うものがあります。
子どもを対象に行う面接相談
子どもを対象に行う面接相談には、個人を対象に行うものと、同じ様な問題がある子どもたち何人かを対象に、グループで行うものがあります。言葉を用いて行う面接相談(通常カウンセリングやサイコセラピーとよばれるもの)、遊戯を主に用いて行うプレイ・セラピー、教育的遊具や絵カード、生活道具などを用いて行う療育的指導、さまざまな遊びや活動、話し合いなどを用いて行うグループ・セラピーがあります。
個別の面接相談
カウンセリング
おもに小学校高学年生、中高生を対象に言葉を用いたカウンセリングを行います。
プレイ・セラピー
小学校低学年生と幼児を対象にしています。プレイ・セラピーという言葉は聞きなれない、という方がいらっしゃるかと思いますが、プレイ・セラピーとは、まだ幼くて通常のカウンセリングを行うのが無理な子どもに対して行う心理療法です。 子どもの中にある感情、体験、葛藤などを、人形やおもちゃ、遊びやゲーム等を使って、自由に表現できる環境を与えます。そこで表された感情・考えなどは、そのまま受け止め、共感し、また言葉にして代弁します。一方で、子どもの心の動きや行動の原因についてのカギを本人に与えながら、自分や周りについての理解を深め、安心感・サポート感を得て、また自己制御力、自信などを高めるよう援助することがおもな目的です。
療育的指導
グループ・セラピー
プレイ・ルームにて行います。プレイ・ルームには、各種のおもちゃ、ゲーム、人形、絵・工作に使う道具、子供用のテーブルといすなどが設置してあります。
療育的指導
療育的指導は就学前の発達・発育に遅れのある子どもたちを対象にしています。教育的遊具や絵カードなどを用い、言語力や語彙力を伸ばしたり、生活道具を使って年齢相応に身の回りのことを自分で出来るようにする事を主な目的として、個別またはグループで行っています。
グループ・セラピー
小学生を対象にしたものと高校生を対象にしたものを行っています。主な目的は、社会性スキルを伸ばすこと、集団行動がうまくできるようにすること、自己コントロール力を養うこと、自信や達成感を高めること、自分の気持ち・考えを回りに言葉で伝えられるようにする事等です。 一つのテーマについて(例えばクラスメートに嫌なことをされたときの対処法など)みんなで話し合ったり、工作やゲームなど室内で行う遊びや活動、スポーツやスカベンジャーハントなど体を使う遊び、ときにはお菓子作りや、スーパーでの買い物の練習なども行います。
保護者を対象に行う面接相談
個別の補足面接
保護者からその週の子どもの様子、問題行動等についての情報を聞き、子どもの問題・症状の原因について、またその対応の仕方について話し合い、アドバイスします。さらに、子どもとのコミュニケーションのとり方・接し方、効果的なしつけの方法、勉強のサポートの仕方、また学校との連携の仕方等についても助言します。必要であれば、保護者と子どもとの家族面接を設け、家でのきまりや約束事を決めたり、親子のコミュニケーションの促進を援助します。
母親の
サポート・グループ
同じような障害・問題を抱えた子どもを持つ母親を対象に、サポート・グループも行っています。母親同士の情報交換や、互いへのアドバイス、また精神的なサポートをし合う場を提供することが目的です。
教育現場、医師との連携活動
教育相談室で行う面接相談だけでなく、必要に応じて、学校・幼稚園などへ出向いての行動観察や連携の訪問相談も行います。学校・集団不適応や不登校の場合には特に必要です。学校では、子どもと直接係わる担任、ガイダンス・カウンセラー、ESL・ENL教師、スクール・サイコロジストや管理職とも個別または複数でミーティングを持ち、子どもの症状・問題行動の原因について話し合ったり、日米の教育制度や子育ての文化差異について説明したり、子どもの問題行動についての対処法をアドバイスしたりします。 また、スペシャル・エジュケーションのサービスを受けている場合は、措置会議に出席し、子どものアドボケートとして必要な支援サービスを学校で受けられるように、学校区の教育委員会に要求する保護者の援助もします。学校との連携は通常、定期的に電話等で行います。これは学校での子どもの様子を把握すると同時に、教育相談室と家庭で行っている対応法を学校側に知らせ、家庭と学校と教育相談室において一貫性のある介入・指導を行う事を目的とします。また、学校・幼稚園以外にも、必要であれば、塾や家庭教師、スピーチ・セラピストなどとも連絡を取り、連携します。更に子どもが投薬治療を受けている場合には、精神科医との定期的な連絡も重要です。
料金(個別面接相談)
初回面接相談 | 90 分 | 150 ドル |
継続(1回につき) | 50 分 | 120 ドル |
90 分 | 150 ドル |
訪問相談や文書作成には追加料金が発生します。詳しくはお問い合わせください。
お問い合わせ
連絡先
電話相談受付
月曜日 ~ 金曜日(祝日を除く)
10:00am 〜 5:00pm
面接相談は、ご都合に合わせて、上記時間外でも受け付けております。
ロケーション
56 Harrison Street, Suite 505, New Rochelle, NY 10801
必要に応じて、マンハッタン等でも行っています。